最近は、クレジットカードなどの、いわゆるカード破産が、若年層を中心として、増えてきました。近年の自己破産者の増加は、このカード破産が原因の一端を担っています。
現代は、現金で物品やサービスを購入しないカード社会化が進んでいます。カードによる支払いは、物品やサービスを扱う側にとっては、確実に代金回収ができる上、持ち合わせのない顧客に物品などの購入を進めやすい方法であるため、カード会社に手数料を支払っても収益の出やすい点で、利点があります。また、収益に直接関係しない場合でも、顧客側からの信用を得るためには、カードの取り扱いが必須となっています。
他方、消費者側にとっても、現金の持ち合わせがない場合の簡便な支払い方法として、また、最近流行りのポイントをためる手短な方策として、カードによる支払いの利便性は大きいようです。しかし、利便性の裏には、浪費し易いという落とし穴があります。
ところで、自己破産という制度は、自己破産者の側に立った便利な制度であるため、カード破産を背景にして利用者が増えていますが、この点に関しては注意すべきことがあります。それは、どうせ自己破産すれば借金は帳消しで身近な物は取られずに済む、と考えて、大した財産もない者が、カードで後先考えない物品購入をする場合、借金の免除を受けられない可能性があることです。自己破産の申し立ては裁判所に対して行いますが、結局、借金を帳消しにするという免責決定が裁判所から下りないと、自己破産は認められません。そして、裁判所が免責決定をする場合に参考にするのが、本人の誠実な消費生活の風景であるところ、本人の実情が上記のような場合には、情状する点が少ないため、自己破産が認められないことがあるのです。また、一度自己破産した場合はカードの利用が7〜8年はできないことも注意すべきでしょう。